【物理指導メモ】教材が一般書籍の場合(個別指導等)
今回のテーマは「基本事項の理解」と「演習による定着」です。
想定レベル
偏差値55〜60目標
1年の流れ
問題集を変え,全単元を違う問題集で2周やっていく。
- 基本事項の確認&暗記+基本解法の理解&暗記を目標に行う。
- 基本知識を正しく理解できているか演習を通して確認。使い方を誤解していた場合は修正を加える。標準問題における思考力,読解力を鍛える。
- <センター前>実践問題集や赤本で演習。本質をつく問題が多いので,今まで以上に理解が深まる。
- <2次試験前>赤本による頻出単元の判断を行う。(講師がアドバイスできる場合はしてあげてもいい)頻出単元はよりバリエーションを持たせて問題集で演習。赤本の演習と並行。
1周目の勉強
メイン:基礎問題精講
サブ:セミナー物理、リードαなどの網羅系問題集
【作戦】
基礎問題精講の問題ごとに書いてある<精講>で基本事項の確認。そのため「公式」の板書は行わない(時間節約のため)。生徒のレベルによって使い方、注意点などを教師が補足。本人が納得できるように段階をおって説明する。
納得できたらセミナーやリードαの基本問題で公式の使い方を実践させる。または基礎問題精講の問題を行う。基本知識が生徒と共有できたら、演習に移ることが望ましい。理由は
- 演習による公式やその使い方の想起を繰り返すことで自然と公式を覚えられるため
- 実際に使う中で理解の精度を高めなければ、生徒が基本事項のどこで誤解しているかが発見できないため
である。
- 注意1 生徒のレベルによっては入門問題精講でも良い。
- 注意2 セミナーの発展問題は飛ばしても良い。基礎問題精講が1周終わってから。
- 注意3 原子物理学の単元は,大学の出題傾向にもよるが夏休み以降でいいと思う。
2周目の勉強
メイン&サブ:良問の風(または名門の森)
【作戦】
良問の風を行う目的は,
- 基本事項がちゃんと身についているか見ること
- 問題形式が変わっても対応できるようにすること
にある。
良問の風が結構解けそうなら,時間の無駄になってしまうので名問の森にいった方が良いだろう。(ただし目標としている偏差値より難しいことをやることになる。他教科に時間を割くのも手)
基礎問題精講を講義で1周,1周目で間違えた問題を2周目で行えばかなりの実力がついていることは間違いない。この時点で偏差値50に届かない場合は,
- 公式・意味・使い方を思い出す努力をせずにカンニングしながら演習してきた(論外)
- 基本解法を覚えようとしなかったこと
が考えられる。間違いなく偏差値50は超える。
マエダユウキ